ショウズトラスト メルマガ第6弾【平成の不動産業を振り返り】

メールマガジン第6弾!!

月末発信のためご挨拶が遅くなりましたが、
新年、明けましておめでとうございます。
本年もショウズトラストをどうぞ宜しくお願い申しあげます。

早いもので、皆様にお送りしているこのメールマガジンも第6回目を迎えました。
皆様、お変わりございませんでしょうか?

前回の第5回で実施させていただきましたキャンペーンが、皆様から思いがけず
反響を頂きまして、4名の方からご売却のご相談をいただきました。
現在の所、2つの物件の売却をお任せいただき、また、売却に向けた調整をさせて
頂いている物件が、3件程控えております。

当初、皆様からの反響は少ないのではないかと懸念しておりましたが、思わぬ反響に
社員一同、唯々感謝申し上げますと共に、今後のメールマガジンの充実を図るべく、
研鑽して参る所存です。
またキャンペーンも実施いたしますので、皆様のご参加をお待ちいたしております。

さて、今年は「消費税率値上げ」「天皇の退位に伴う元号の変更」など、
社会的に大きな事柄が予定されております。
そのようなニュースを見ていて、ふと昔を思い出しましたので、今回のお題は、私が
不動産業者として経験してきた「平成」を振り返ってみたいと思いました。
皆様の中には「バブル」を経験された方もいらっしゃることと思いますが、ご経験の
無い方も多いのではないかと思います。ご経験された方は、懐かしく思われるかもしれません。

【バブル戦士】
私のお客様でバブル当時に活躍し、バブル崩壊を予見して崩壊前に不動産業から撤退
した方がいらっしゃいました。その方とお話をすると当時第一線で活躍し、ニュースを
にぎわせていたお歴々のお名前がずらっと出てきました。

ある時、「バブルの時代はそんなに凄かったのですか?」と聞いてみました。
すると『凄かったね。みんな不動産を見ないで買っていたよね。買えば儲かることが
分かっているから、どうやって買えるようにするかが肝心だったね。』

「そんなに儲かったのですか?」

『例えば、100億円で買ったグアムのゴルフ場が、何もしないで翌年200億円に
なるんだよ。そのまま利益にすると重課税があるので、社員を雇う。すると会社は大きくなる。
といった具合だね。でもね銀座の一階で商売しているお煎餅屋さんの賃料が1坪5万円以上
なのを見て、一体ひと月いくら稼げば良いのかを考えたとき、こんな時代は長続きしないと思ったんだよ。』

『当時は総量規制があったけど、景気が下落する様子は無かったし、まだ不動産も値下がりを
示していなかった。けれど政治家のパーティや会合など色々な所に社員を行かせてアンテナを
張り巡らせ、動向を調べていたとき、懇意にしているある政治家の先生に
“不動産屋ばかり儲かる時代は続かないぞ”
と言われたので辞める決心をしたんだよ。それが良かったんだね。社員からも、役員からも
猛反対がきて辞めるのは大変だったけど、社員を守るためにも、社員を雇用するという条件付きで、
会社ごと売却したんだ。』

「儲かっているときにその決断ができたのは、どうしてですか?」

『自分の中で、8合目人生と考えているんだよ。山は頂上に登り切れば下るだけ、それなら8合目
位で引き際にすれば良いと。』

「もう一度バブルが来たら、どうされます?」

『貯めるに決まってるよ』それにお金があったのだから『当時、日本はもっとアジアにお金を
使っておけば、日本が今よりもっと良い状況になっていたと思うよ』と、言っていました。

話のついでに「不動産の下落が続いていますが、何か良い方法は無いですかね?」と聞いてみると
『逆国土法はどうかなぁ?この価格以上では売ってはいけませんと、出来たのだから、
その逆のこれ以下では売ってはいけませんもできるはずだよね。』と、こんな発想をされていました。

【バブルの爪痕】
私は平成3年から不動産業界に席を置いておりますが、その頃はすでに価格の下落が始めっておりました。
そのため、俗に言う「いい思い」は残念ながら経験しておりません。

学生を卒業し信託銀行系の不動産会社に入社した私は、神奈川の新興住宅街にある支店に配属され、
右も左も分からないうちに社会人になっていました。
周囲の不動産は1億円を超える価格のものが多く、実生活と仕事で扱う金額のギャップに戸惑っておりました。

「証券会社の新入社員の一般職の女性社員が、初ボーナスで100万円もらった」と言われ、
お父さんのボーナスより多かったと噂が流れた記憶があります。

携帯電話は当然無く、会社から支給されたポケベルのみでした。
FAXは当然「感熱紙」。
都市銀行の住宅ローンの金利は6%台で、少しでも有利な「公庫」「財形」「年金」
といった公的融資をフル活用する融資形態をお客様に勧めておりました。それでも
金利は4%台でした。
今の1%を下回る金利は「タダ」のように感じてしまいます。

また、今ではお目にかかりませんが、不良債権の処理が進んでおり、2000万円の売買価格の
マンションに、抵当権が2億円付いているような物件が、当たり前のように取引されていました。
不良債権を売却する売主様は物件がいくらで売れても、抵当権者への支払いで1円も手元に
残らないため、口を揃えたように「価格を安くするからさぁ、買主さんに上手く説明して
“小遣い”もらえないかな!」と言っていたのを思い出します。

ご存知の方もいるかと思いますが、その頃は「国土法」の規制があり、売主・買主が決まると、
契約の前に所定の書類を作成し、役所に提出して取引価格が妥当かを審議し、許可を取得しないと
契約自体ができないという制度がありました。
許可に約1週間ほどかかるため、その間に話が壊れることもあり、冷や冷やした1週間を
過ごしたことを覚えております。

マスコミは、「あと数年で不動産の下落は下げ止まるだろう」と評論家による何の根拠
もない神話のようなスローガンを掲げておりましたが、数年経っても改善などされること無く、
下落の一途をたどっていきました。

ある時、売却の相談を受けたお客様に厳しい査定を行いましたところ、やはり「安すぎる」
とのご回答を頂きました。高いときの価格を知っているお客様にとっては当然のことですが、
市況を丁寧にご説明したところご理解いただき、周辺の価格ではプライスリーダーで
販売することになりました。当然のことながら、すぐに購入希望者が現れ契約となりました。
それから8カ月程経ったとき、お客様から連絡を頂き、感謝のお言葉をいただきました。

「あの時売っていて良かったよ!」

8カ月前はプライスリーダーでも、今となっては最高値で売れたことになったからです。
入社して数年しか経っていない駆け出しの営業マンには、この言葉は“魂を揺さぶられる”
一言であり、感謝された時の喜びは、今の自分の糧になったものでした。

【未曾有の出来事】
FAXは感熱紙から普通紙、ポケベルから携帯、ワープロからパソコンへと進化を遂げ、
2000年問題を乗り越えてしばらくした2001年9月に、あの「9.11」が起こりました。
人類がと言って良いほど経験したことのない出来事で、これから日本経済は、世界動向は
どうなってしまうのだろうと考えさせられました。

不動産は、翌年の3月位まで動きが鈍かったことを覚えております。
それでも、徐々に経済は回復を見せ、不動産市況も良くなってきた2008年に、皆様も
ご記憶に新しい「リーマンショック」が起こりました。
建売住宅の分譲を年間数十棟も手掛けるような、商売が上手くいっていた知人の不動産業者が、
軒並み倒産に追い込まれていく様を見ますと、金融機関の影響下にあることを痛切に思い知らされた
場面でもありました。

最近では、「スルガ銀行」の問題が大きいでしょうか。
「平成」という時代は漢字とは裏腹に、バブル崩壊などマイナスに向かってスタートを切り、
大震災などの自然災害に加え、テロといった、今までに経験したことのない事柄が起こりました。
一方、インターネットの普及でアナログからデジタルへと急激な進歩を遂げ、皆様を取り巻く環境も
急加速度に変化し、世界が身近になりました。
今なお進歩し続けておりますので、ついていくだけでも大変になってきております。
少子高齢化の加速、外国人労働者の受け入れなど、日本が経験したことのない事柄がこれから
起きようとしております。
新しい「元号」の時代が皆様にとりましても、少しでも良い時代になることを願って止みません。

皆様、いかがでしたか?

当時の懐かしいお話を聞きたい方は、関口宛にご連絡ください。また、皆様の武勇伝もお待ちしております。

今回は“昔話”でしたが、これから様々な情報をご提供できたらと思っております。
また、何かございましたら、どんな些細なことでも結構ですので
お気軽にショウズトラストにお声掛けください。

無料査定は一年中行っていますので、お忘れなく!
それでは、また2か月後の第7回目をお楽しみに!